忌部山遺跡

忌部山遺跡	所在地：橿原市古川町
橿原市の西方、曽我川右岸に独立した小山である忌部山（標高108.5ｍ）が立地しています。　昭和45年に一部で調査が実施され、丘陵の東北斜面（標高約90ｍ）で径５ｍの竪穴式住居、幅1.2ｍ、深さ１ｍの溝状遺構が確認されました。集落を巡る溝の可能性が考えられています。溝内からは後期前半の土器、石器などが出土しました。西北側には平坦地が広く続くため、おそらく住居跡がまとまった状態で検出されると予想されます。　本遺跡も上ノ山遺跡同様、丘陵上の高いところに立地することから高地性集落に位置づけられ、県下でも数例しか確認されていない遺跡の一つです。　このような遺跡は、中期から後期にかけて瀬戸内海沿岸と近畿地方に分布しています。弥生時代の遺跡としては特異で軍事的・防塞的集落と考えられていますが、良く分かっていません。県下では奈良市の六条山遺跡、天理市の東大寺山遺跡、當麻町のキトラ山遺跡などがあげられます。