佐紀遺跡 所在地:奈良市横領町三条垣内
 奈良市内の弥生遺跡は、平城京造営時の削平と盛土のため、なかなか確認できない状況です。調査をしても平城京時代の遺構が保存されるため、更に困難を究めています。近年は報告例が増加してきたが、それでも他地域に比べると少ない方です。
 佐紀遺跡は旧秋篠川の低湿地に所在していたと見られます。昭和39年、旧奈良国立文化財研究所(現在の奈良文化財研究所)が平城宮西南隅の発掘調査(第14次)を行なった際に、確認しました
 出土した主な遺構には、円形の竪穴住居跡2棟、方形の竪穴住居跡7棟、周囲に溝を巡らした平地式の住居跡11棟、方形周溝墓3基、土器棺墓2基、土坑多数などがあります。時期は出土した土器から、いずれも後期にあたります。
 

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